潤徳日記

3学期 書道部活動報告

 1年生の書道の授業では、行書作品制作と仮名の学習を行いました。仮名は『蓬莱切』という平安時代の作品を画箋紙八ツ切の大きさで臨書しました。小さい作品ですが、1学期に学習した写経の経験を生かし、墨を丁寧に磨って深く呼吸をしながらゆったり制作に取り組めていました。変体仮名という明治時代に平仮名に入れなかった仮名文字も間違いなく書き、線と線の複雑な関係なども工夫して書けていました。

 2年生の授業は、刻字を学習しました。文字を平刀で船底ぼり(文字がへこんでいて、底が平らなほり方)に美しく刻んでゆく姿は非常に力強かったです。中には、難度の高い「菱ぼり」で仕上げる生徒もいて驚きました。防水・着彩には、柿渋・胡粉という昔ながら材料を用いましたが、生徒たちは臆せず積極的に自分の作品制作に取り入れていました。

 書道部の生徒を中心に武道館の書初め展に出品し、特選を3名、秀作を1名が受賞しました。書道部は、現在、篆刻(印を刻す)をしたり、高野山競書大会をはじめ展覧会出品に向けて基礎練習をしています。伝空海の細字や仮名、金文・篆書学習など取り組みもさまざまです。

 今年度も書道教育へのご理解とご協力を賜りましてありがとうございました。

校門の桜も咲きだしました。桜をみると気持ちを新たにして取り組もうという気持ちが自然と湧いてきます。次年度もよろしくお願いいたします。

  *写真で作品や作品制作の様子をご紹介いたします。