日常ブログ[美術コース]

こんにちは!

木炭の石膏デッサンに続き1年生の授業で初めての油絵の授業が終了しました!

1年生は初めて油絵の具に触れる生徒も多いですが、自分なりに考えながら素材と向き合い、課題を進めることができました。

モチーフは人物(自分自身)を描く「自画像」の課題です。自画像は過去から現在に至るまで様々なアーティストが作品に取り入れており、個人的でありながら普遍的なテーマとして探求され続けてきました。初めにこの題材を扱う事により、自己を見つめる視点から展開していくことを期待しています。

 

では今回の優秀作品の講評です。

 

発色の良さを生かし、鮮やかな色彩を散らしながら絵の具をぐいぐい乗せ、油絵具らしさを生かした心地良い作品です。構図を左に寄せてやや見上げの視点にする事で動きのある画面を作り出しています。奧の目が顔の骨格に即していないのと、顔や髪の毛の描き込みの段階で色味や筆の置き方が少し似てしまったのが惜しいところです。

 

 

画面の構成や配置にセンスを感じる作品です。モチーフの描写も丁寧に追えており、補色対比を利用し色同士を引き立たせています。髪の毛や肌の影側が少し潰れて見えるので、影側の頬の部分などのより明るい部分は絵の具の厚みを変えるなどし、凹凸の差が見えるようにできると良かったです。

 

 

画面全体に空気感が漂い、色の調和が取れた作品です。表現として十分魅力があります。目の大きさに対して鼻やあごの顔のパーツが小さく見えるなど、構造面がやや弱く見えますが、描写するところは的確に色を置けています。最終的な色の見え方の幅を増やすために、下地の作業を増やしたり、途中で色や形を部分的にあえて崩して再構築するなどの工夫をしてみるともう一歩深みが出てくるでしょう。

 

 

作者の個性と世界観が良く出ている作品です。絵の具をぴたっと形に沿わせながら描写し、独特な雰囲気を作り出しています。手前にある花の描写もよく集中し追いかけていて好感が持てます。暗い色が全体的に強い感じがするのでもう少し暗さの中でも差を作れると良かったです。

 

 

 

お疲れさまでした!

2学期も集中力を欠かさず頑張っていきましょう!