2年生一学期の専攻美術Ⅱは、油彩・水彩・彫塑・デザインの中から自分の学びたい分野を選択して取り組む授業でした。
1つ前の記事に続いて、デザイン専攻2つめの課題「平面構成(TIMEの文字を入れて時の流れを感じさせる構成をする)」の優秀作品をご紹介します。
平面構成(TIMEの文字を入れて時の流れを感じさせる構成をする)
ほとんど資料を見ずにこれが表現できるのはスゴイです!よく描けていますね。文字の色や配置についても最後まで悩んでいた様子でしたが、これで良かったのではないでしょうか。水滴や泡に差し色を取り入れていますが、今のところじっと見れば見えるくらいなので、もっとぱっと見でいろいろな色が見えてくるくらいは主張させてしまっていいと思いますよ。アクリル絵の具の扱いはばっちりなので、今後さらに構成力が磨かれていくことを期待しています。
積み重なっていく日めくりカレンダーのページで時間の流れをわかりやすく表現していますね。仕事が非常に丁寧で好感が持てます!ほとんど目指していたとおりの画面を作ることができたのではないでしょうか?色数や構成はかなりシンプルですが、文字要素が多いので飽きない画面になっていると思います。このモチーフでさらに上を目指すとしたら、構成段階での見せ方で様々なパターンを描いてみて洗練させることが必要になってくると思います。
水が溜まり、あふれそうになっています。時間の経過を素直に表現できるモチーフ選びで良いですね。水の表現に苦心していたようですが、うまくデフォルメできたのではないでしょうか?ここまで表現できるようになったら、さらに画面の中に面白みを足していきたいところです(水の中に差し色として入れている黄色の部分の色数を増やしたり、少し細かく集中した部分を作って見せ場にするなど)。そうしたときに、塗る際に筆の作ったかたちがさらに洗練されてくるとGOODです。
「時間」というテーマの中でも瞬間的な時間に重きを置いた作品です。スローモーションで見ているような面白さがありますね。1つ前の作品と比べて絵具の扱いにもかなり慣れてきた感じがします。デフォルメの具合の調整というか、状況のリアルさのようなところをどう表現するか追求できたらさらにシュールで面白い画面になったような気もします。(壁際に沿って落ちている様子が自然でない点をリアルにするとか、逆にフォークなども飛ばせてコミカルな表現にするとか?)
さわやかでシンプルな表現ですね!塗りもきれいで見せたいことが明快です。シンプルな表現は画面の物足りなさと隣り合わせなので、少し見所を意識するなどすると良かったかもしれません。たとえば「時間を感じさせる」という課題文を意識するのならば、2つの飛行機雲の経過時間を変える(片方は時間が経ってちりぢりになっているとか)などの表現を加えるともう少し答え方として丁寧かつ、作品の手数を感じさせることができたような気がします。
こちらも非常にシンプルな答え方です。夕暮れ(朝焼け?)という、「時間」を感じる瞬間の中でもかなりわかりやすいものを切り取っています。余分な要素を排除したこともこの作品にとって良かったと思います。シンプルなだけに細かい仕事できっちりと力を感じさせたいところですが、そういった精度においてはまだやりきれていない部分があります。画面における要素が少ないときには、「計算しつくされた感」を受け手に与えられる仕事を目指しましょう。
お疲れ様でした!
後期はいよいよ自由制作が始まっていきますね。納得のいく作品がつくれるよう、いまから題材選びなど考えてみてほしいです☆
学んだことを生かしつつ、後期も楽しくいきましょう!